李朝石硯

巷では暖冬が話題にのぼるほど穏やかな日が続いていましたが、今週は韓国で買い付けの為しばらく不在にします。二月のソウルは氷点下七度、八度と、随分寒いことを云っていて、いちばん寒い日でも着たことがないようなもの、熟練した職人たちを呼び寄せて新しいコートを作るか、熊の皮のおおいを丸ごと被るかして臨みたいものです。

ご紹介は李朝の石硯。旅硯として携えた親指大の小品。石匣のような佇まいのよさはありませんが、摩滅した消耗感に好ましさがあります。

11日から14日は休業、15日は開封作業をしながらの営業、翌16日は都合により休業致します。ご来店の際は営業日をご確認の上お越し下さい。

石硯( 李朝時代末期 )6.4 × 3.6 cm / 24,000円

李朝螺鈿小抽斗

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櫛笥( くしげ )と云うのは櫛や化粧道具を入れておくための箱で、上段に髪を梳く道具を、下段には白粉などを収めるために用いた小抽斗です。

青貝を貼った螺鈿は薄く彫ったところに嵌める形で行われますが、やや省略があったのか直に貝を貼り付けているため浮き出した恰好になっています。湖面を菱形によって表現する所や、鳥の恰好など、背景として存在している物すべてが生きて表現されているように思えます。

時代の若い物が殆んどですが、確りと時代のある物で、上段の把手のみ後補ですが巧く直しています。その他若干の剥離などが見られますが、実用性のある状態を保っています。

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李朝螺鈿小抽斗 ( 李朝時代 )横幅 26 cm – 奥行 23.3 cm – 高さ 26 cm / 70,000円

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南方美術店 ( 12:30 – 19:00 )
世田谷・
二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分
世田谷美術館/五島美術館/静嘉堂文庫美術館より徒歩15分

白釉ポット ( イングリッシュデルフト )

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寒さに雪を伴ってしまうとただ日を繰るばかりで、窓覆いを引き下して暖をとり、温かい御茶を沸かしては飲みという日が続きます。趣味や読書に思い耽り、しばらく無聊( ぶりょう )をかこつと、いつの間にか跡切れるようにして雪は溶けているという具合で、寒い寒いとひとりごちていた日も、離れてゆこうという段になると惜しまれるのが不思議です。

オランダのデルフト陶器にもイギリスで作陶されたイングリッシュデルフトと云うものが在ります。穏やかと言うと白くて柔らかいとか、目に優しいなどと云いますが、ここで云うのは新しい杉の鉛筆や、一綴りの紙片などの書き物に交じって、端なく置かれたものに対する親密さのようなものかもしれません。

口縁部に僅かに釉剥げが見られますが、嬉しいことにかなり好い状態で残っています。ニュウの他、中心から二つに割れてしまった物を丁寧に溶着した痕が見られます。

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白釉ポット ( 17 – 18世紀 ) 外径 4.7 cm – 高さ 3.5 cm / 売約済み

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安南青花鳥文壺

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朱印船貿易以前に作られた古手の安南染付で、鶉のように小さく丸まった壺に花鳥の染付が描かれています。

書画をルーツにもつ所以からか、絵筆による薄い青一色の染付にも技巧のみならず文化としての聲がきこえる様で、灰色の胎に薄い白化粧を施した肌に長閑さを感じていますと、何処からともなく春の訪れを迎えたような心持ちになります。

海底の泥の中にあったことで美しい釉調を保つことのできたもので、当時の中でも出来の良い名品に属するものであったのではないでしょうか。安南古陶に関心のなかった方にもこれならばと親しみを感じて頂ける物のように思っています。

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安南草花鳥文小壺 ( 15 世紀頃 )外径 5 .5 cm – 高さ 5 cm / 売約済み

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スリップウェア陶片

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陶片は資料からは得られない知識を補ったり、実際の陶器を手にして仔細に観察して学ぶために使われる標本のようなものですが、中にはその欠け方、割れ方そのものに惚れ込むためだけに存在しているかのような物があるような気がしています。

英国のスリップウェアは主にパイ皿として使われた物ですが、十八世紀の物ともなると完品など手に入るはずもなく、陶片さえほんの小さな欠けらというものが殆んどで、ただ資料として持つのも退屈なのでずっと気に入るものを探していました。

温かなものと云うよりは、感情の暗い道を通って、感受性の奥を刺激されるような感覚でもあります。小さな器としてもお使い頂けますが、机右に置いて思索されるのにも興味深いものと思います。

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スリップウェア陶片 ( 英18-19世紀 )10.8 cm × 7 cm / 売約済み

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古九谷香炉

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三つの画題(松、竹、梅)が文人の理想を描いたもの──とは何処かで読んだ覚えがあるものの、そうした型についてとんと関心を持てないために、時々に生ける花であったり、季節に応じて正面の向きを変える少しの所作の方についつい愉しみを覚えてしまいます。

南画など見ていると、人生のかなり深刻な問題を扱っているとは気づかれぬように、わざとどこにでもあるものを描いていると感じることもあって、何も始まらず、何も起こらない1日の憂いが、平凡な問題ながらに不安に満ちていることを、何とかおかしみにしようという試みもあろうかという気がします。

古九谷など手にするのは実のところ初めてで、香炉などは別段使わないのですが、そこに構図として描かれているものが清々しい。多色でも、金彩がよく残っているでもなく、色は剥落に傾いているのに、却って生彩豊かなものに映るのは日本人の美意識に拠るものでしょうか。その癖、寂しい感じがしないので、精神上のより重要な温かさが灯っているようにさえ感じられます。

火舎(ほや)と呼ばれる香炉の蓋は純銀のものが誂えられており、香炉とよく調和がとれています。縁に古い金繕いの他、疵が見られるのは少々惜しいところではありますが、未だ鑑賞の生命を保っていますので、長く手元に置いて愉しんでいただきたい物です。

古箱が付属します。

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古九谷香炉 ( 江戸前期 ) 外径 7.4 cm – 高さ 7 cm / 価格はお問合せ下さい

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安南平壺茶入

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安南では珍しい平壺の形に、象牙の蓋を誂え茶入とした物です。すぐさま一目惚れするのも無理のないもので、御茶など点てぬと云う人でも愛玩したくなる可愛らしさを具えています。

殆どが海底より引き揚げた謂わゆる”海上がり”の物が流通している安南の中で、こちらは引き上げ品ではないためにカセもなく染付けも大変綺麗に残っています。

表千家堀内家宗完の箱書に仕覆も誂えた次第のよいものですが、鑑賞や使い途を立てて頂くにも、茶道具として用いて頂けるようにもなっているのが嬉しいところです。

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安南平壺茶入( 仕覆 / 箱付 ) 外径 8.4 cm – 高さ 4.5 cm / 売約済み

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玻璃壺

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宙吹きの硝子の内で、煙が立ちこめたように透明が曇っていて、控えめな膨らみのかたちは髪をシニョンにした女性のようでもあります。

硝子でつくった小壺は何処かで見たことがあるようで、やはり見たことのないもので、ジャワ出土とありますが、色硝子のビーズ以外では初めて目にします。目慣れないためか、生活の一様さの中に突如としてあらわれた玉手箱のような存在として眺めているのですが、ふしぎな程に絵画的/彫刻的なものとも映ります。

小さいものながら手取りに重さを感じる硝子です。しっかりと定着しているように見えますが、銀化による内部の曇りは水を入れると剥がれて、無色の透明になるかもしれません。このままの状態に残してあげたいものですので、花を生けてお使いになる際には落としを入れて頂くか、水を使わない生け方で愉しんで頂きたいと思います。

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玻璃壺 ( ジャワ出土 ) 外径 5.8 cm – 高さ 5.8 cm / 売約済み

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須恵器 長頸壺

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算盤(そろばん)の珠の形をした壺を「算盤壺」と呼びますが、出土に伴い頸が折れてしまっていた長頸壺を研削し整えることで、独特の器形をした算盤型と相成った須恵器の小壺です。自然釉など流れておらず、立ち上がりの低いシャープな造り。人為的な行程を経たものながら、端正な器形は見事です。

花を生けるにはやや浅いためにコツを要するように思いますが、花映りのよさは保証致します。小さく大仰にならない控えめな趣きは、秋を迎え入れるしつらえとしても多くの方に喜んでいただけるものと思います。

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須恵器 長頸壺(6〜7世紀) / 口径 5.5 cm – 外径 9.5 cm – 高さ 5 cm / 売約済み

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ヨーロッパ古道具骨董 アンティーク
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砂張鋺

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朝鮮高麗時代の砂張(さはり)と呼ばれる金属で、水や酒を盛った鋺(まがり)と呼ばれる器と思われます。手の平に収まる薄造りの椀は大変珍しい。緑青に覆われた風格のある姿は仏具の趣きではありますが、“コロン”とした姿形に和みどころを見出すと、深みを保ちながらも落ち着いて上品なさまが感じられてくる不思議な魅力を備えた椀です。

見立ての花器やオブジェとしてもモダンで力強いものですが、永く手にして頂くことで一層気に入って頂ける物と思います。

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砂張鋺( 朝鮮高麗時代 ) 径 8 cm – 高さ 3.8 cm / 売約済み

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ヨーロッパ古道具骨董 アンティーク
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