年末年始期間における休業のお知らせ

本年の営業は28日(月)迄とさせて頂き、先日無事了えることが出来ました。変わらぬ姿勢で取り組んでいたところに時代が勝手に事態を変えて行ったこともあり、大海から狭い水槽に放り込まれたような、クッションと見間違えて猫に座ったような混乱がありましたが、たくさんの方に支えられてこの年末を迎えることが出来ました。この場を借りて一年を通じて支えて下さった方々に感謝を申し上げます。

新年6日より営業致します。皆様良いお年をお迎え下さい。

写真:ペルシア白地藍彩放線文鉢
( 企画展"あなぐり"出品商品 )

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 両日ともに11:00 – 18:00
会場 : 東京・神楽坂 "BOOTLEG gallery"
出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店

古美術展示即売会 " あなぐり "

好きで買ったものを、さらに好きな人へ手渡すことを生業にしようというのは、ものを通して自分をさらけ出すわけですから、思えば勇気のいる振る舞いです。「 あなぐり 」とは、探し求めるという意味の古語を名詞化した言葉で、わたしたち古美術商のふだんの姿を端的に表していると思いました。ものを探し求める自分とは何者なのか、などという解けない謎に突き当たりながら、七転八倒した果ての骨子をお見せする展示会になるはずです。ご高覧いただけましたら幸いです。( 案内状より引用 )

昨年四月に古美術花元さんの呼びかけによって発足した「 あなぐり 」が、およそ二年の準備期間を経て来年二月末に開催されます。簡単な趣意を述べさせて頂くと、先ずあったものは"私たちそれぞれが今美しいと思うもの"に特化した展示会にしようと云うことでした。これまでの既存の価値を押し付けることでも、現在を押し付けることでもなく、また無暗やたらに《 美 》を提唱するのでもなく、発展の歴史の原初から続くものを出展者それぞれの感性によって《 探る / 索る ( あなぐる )》こと。直に触れて感動してしまう何かについての展示会であると考えています。

Instagramアカウント @anaguri8 が開設されています。アイコンを飾るのは「 あなぐり 」のシンボル・通称ぐりたんです。ご笑覧ください。

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 両日ともに11:00 – 18:00
会場 : 東京・神楽坂 "BOOTLEG gallery"

出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店
( 順不同 全8店 )

掲載商品 : 唐鍍金仏 ( 展示会出品商品 )

切子ガラス小瓶

西アジアから中国の宋王朝に運ばれたガラスの中にイスラームガラスの小瓶がある。主にはバラ水を容れて運ばれて来たことが『 宋史 』に記されていて、イスラムに於いては宗教儀式に用いるための聖水として、あるいは飲用,薬用,香水等──意外と言うべきか、バラ水は現在と余り変わらない使い途であったという事が分かります。

ガラス史の英文を苦労しながら読むと、イスラムの場合、ガラスは飲料を飲むために作られた物が大抵で、それは陶器が発達したためにガラスの役割が変化したことを意味しているとされている。切子装飾のあるガラスは豪奢だからと、使い終ったシャネルの香水瓶のようなものと言うには語弊があるのでしょうが、手間を加えたものには少なからず付加価値があったと考えられそうです。

植物灰のソーダガラスによる無色に近い失透性の淡緑色、宙吹きで作った厚手のガラスに幾何学的な切子( カット )が施されています。東博の収蔵品と類似する小品ですが、こちらは頸部欠損、その他細かな欠け等あります。

切子ガラス小瓶( 9 – 11 世紀頃 )高 4 cm / 御売約済み

メールによるご注文こちらから」

鹿のブロンズ像

ブロンズというのは面心立方格子という構造の銅合金で、元素である銅を用いて紀元前から精錬されていた金属らしいのですが、銅は元々中性子星の衝突によって生まれるので"地球のものではない"という話は面白いと思う。"人類が登場したのはおよそ百万年前、言語をもたない猿が木から降りてきて、周囲をみまわし、いったい自分はここでなにをしているのだろうと考えこんだときだった"。ここから人類が銅を発見し精錬し芸術を作るまでの過程を、現代のほんの一瞬が判断するのは難しい。

近代美術の作品を扱うことは余りありませんが、動物をモチーフとした作品にありがちな甘さがなくて、胴のふくらみやその像容に強く惹かれるところがあります。イタリア・アレッツォにて求めたという話からはフランス系の両親のもとにイタリアに生まれた──というような複雑な話があるかもしれませんが、在銘の"ビニャン( R.bignan )"はフランスにある姓のようです。

石膏取りと思われ内部は空洞です。目立つ損傷はなく好い状態を保っています。

鹿のブロンズ像( 推定19世紀中葉 )w 12.8 cm – d 5.5 cm – h 8.6 cm / 価格はお問い合わせ下さい

青銅小品

ローマ人の白い袈裟を纏った石膏像など見ると、腰に細い紐を巻いて袈裟の帯としている物があり、ベルトの事かというとあちらでは"バンド"と細かな区別があるのだそうです。

ローマかビザンチン帝国のものかと問われると曖昧なままなのですが、形に愛嬌があり、ヴィクトル・ユーゴーのように恐ろしい顔をした石膏像であってもワンポイント中和されそうな小動物風な妙があります。全体に金で覆われていた当時のゴージャスな容姿と比べるとすっかりただの小熊のようにおとなしい有り様ですが、細紐を使った実用性を考慮できそうな愉しい小品というのも、役に立つと言えば立つし、存在としては不可欠なものだと思うのです。

表面に僅かばかりおまけのような鍍金の痕が見られます。

青銅小品( ローマ 〜 ビザンチン帝国 )1.6 × 2 cm / 御売約

メールによるご注文こちらから」

ケルデル瓶

"このような酒瓶は、オランダ船の水夫たちが永い航海中に飲んだリキュールやジンを入れたもので、長崎港に停泊中にそれらの空瓶を海中に投棄していた。しかし、ビードロ( ガラスの意 )の瓶は、当時のわが国では珍品中の珍品であったから、水を入れて沈められたそれらの空瓶を、水中にもぐって拾い集め、高値で数寄者に売るものが現れた。"( ガラスの話 / 由水常雄 )

オランダのレールダム地方で作られたジンボトルということが現地のガラス美術館の研究史から判っているそうですが、肩の張ったもの、下がったもの、文字の入ったもの等、よく似た形態で時代を跨いで生産されていたようで、様々な作りの酒瓶を目にする機会があります。以前無色のガラス瓶を扱って以来姿に魅力を感じる物は中々見つけられていなかったのですが、大振りで、存在感の引き立った物を久々に見つける事が出来ました。実物を見なければ判断のつかないような物ですので、手に取ってご覧頂ければと思います。

ケルデル瓶( オランダ・18世紀 )幅 10.5 cm – 高 27.5 cm / 38,000円

メールによるご注文こちらから」

唐草文アルバレロ

2020年10月17日より2日間の日程で《 目白コレクション 》が開催されます。本稿では目白コレクション出品予定の商品をご紹介をさせて頂きます。どうぞお誘い合わせの上お越しください。

目白コレクション出品商品 2
唐草文アルバレロ
フランス・リヨン 或いは西洋諸地域
17世紀後半
外径 8.8 cm – 高 12.3 cm

胴の中央部がくびれた円柱状の筒型容器で、アルバレロ / またはアルバレッロ( albarello )と呼ばれる薬壺です。コバルトの単色で描いた唐草絵や上下に廻った帯状装飾などバランスに長けた佇まいかと思います。一般的なアルバレロの大きさからすると、ひと回り、あるいはふた回り小さな物です。目白コレクションにてご覧下さい。

目白コレクション 2020 秋
10月17日( 土 )12:00 〜 18:00
10月18日( 日 )10:00 〜 16:00
目白 椿ホール( 入場無料 )
東京都豊島区目白1-4-8 デサントビルB1F
JR目白駅徒歩1分

http://www.mejirocollection.com/sp/

目白コレクションのご案内

2020年10月17日より2日間の日程で《 目白コレクション 》が開催されます。古美術の催事として参加させて頂いている数少ない行事のひとつで、店を構える以前から通わせて頂いていた思い入れのある催事でもあります。今春の開催は中止となっていたため、昨秋以来の開催です。当店は入口より右手奥に進んで頂き、会場右角の手前に出店させて頂きます。どうぞお誘い合わせの上お越しください。

目白コレクション出品商品 1
桜材木箱( 旅枕 )

桜の樹皮で作られた木箱です。江戸時代に旅枕として携えられた野趣あるもので、茶箱あるいは漆桶のような味深さを立方体の佇まいで所持した稀ものと惚れこんでいます。目白コレクションにてご覧下さい。

目白コレクション 2020 秋
10月17日( 土 )12:00 〜 18:00
10月18日( 日 )10:00 〜 16:00
目白 椿ホール( 入場無料 )
東京都豊島区目白1-4-8 デサントビルB1F
JR目白駅徒歩1分

http://www.mejirocollection.com/sp/

青硝子面取り玉

色硝子としては透化性の高い古代硝子の首飾玉で、深いターコイズブルーが光による誇張などなく視認出来るところが魅力かと思います。

いわゆるペルシアの硝子として区分されるものは産地、製作年代の特定の難しい分野ではありますが、面取り硝子の中心部に孔を穿ったビーズで、特徴を鑑みると紀元後の作りの物と思われます。硝子は出土に伴う欠け等が散見される状態ではありますが、古代硝子の魅力のひと端に触れるには充分な要素をもつものと思い手に取りました。紐を通して身につけることも可能な小品です。

青硝子面取り玉( 紀元後〜 )径 1 cm / 御売約

メールによるご注文こちらから」

フランス銀杯

日本人の好みを写し取ったかのような形の銀器で、ホールマーク( 刻印 )に拠れば1700年代末頃、フランス・パリの工房による製造のショットグラス、あるいは薬を煎じて呑んだものかと想像させる筒形の小さな銀杯です。

イギリスの銀器に親しみのある方に"見たことのない形態"と評して頂いたのも嬉しかったのですが、こうした多面体のつくりはフランスに正統な意匠なのでしょうか。一般或る種の人々よりも裕福な家庭で所有されていた銀製品ですが、ジャン=ジャック・ルソーが活躍したような近世の時代に迄遡る旧物と考えると、表面だけでなくその作りの上からも想像力を愉しませてくれる気がします。

銀器揃いの中にあっても目を引く存在で、且つ実用性の高い清潔なコンディションを保っています。酒器や道具立てのひとつとしてお愉しみ下さい。

十二角柱銀杯( フランス 1785 – 1797年 )径 3.5 cm – 高 3.5 cm / 御売約

メールによるご注文こちらから」