十二角膳

十二角と云いながらも円形を基調とした角のとれたお膳で、忠州地方の小盤から天板のみを取り外し、お盆に置き替えた朝鮮の木工品です。

ソウルで買い付けたお盆もいよいよこちらを含めて僅か二枚となりました。反りはあまり感じられませんが、天板ゆえ若干のがたつきを伴います。

十二角膳( 李朝時代後期 )径 42.5 cm / 20,000円

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李朝初期白磁明器

静かな場所あり、小豆ありで、読書が捗る。アーモンドが五臓の薬だったと豆知識を得て、次いで〈 肺が乾燥するのを防ぐ 〉という馴染みのない効能をみつける。小豆では駄目だろうか、と類似を考えてみる。

ジョン・アップダイクの『 同じひとつのドア 』を毎年初夏に読むことが習慣化しているのですが、白磁が好ましく見える時季を迎えて一所に集めてみたくなる。穏やかな日に穏やかなものを見るという倣ったような事でも、不思議なもので、一たび白磁白磁と思い込んでしまうと他のどんな形象も目に入らぬほど心を引くのが白磁の魅力のような気がします。

ミニチュアの小品で使い途の立てにくい物ではありますが、肌が非常に良い器で選んだものです。アーモンド三粒、小豆ならもう少し載ります。口縁部に窯疵が1ヶ所ありますが、状態は良好です。

白磁明器( 李朝初期 )径 5.2 cm – 高 2.3 cm / 御売約

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伽耶丸底形土器

丸底壺では糸底の付けてある自立可能な形で、《 坩( かん )》と呼ばれる溶融合成のための形状容器です。

旧稿《 水晶切子玉と赤瑪瑙管玉 》に遡上すると、ソウルの国立中央博物館に伽耶古墳群の出土遺物が展示されていることに触れましたが、それに遜色なく、伽耶土器では初期の一時期に出現した器形、新羅をはじめとする朝鮮の土器類の中でも魅力ある品として分類出來るものかと思います。胴部からの立ち上がり、広口に至るまでの厚みを含めた輪郭は特に好ましく、繰返し眺めては暮らしています。

店内は什器入れ替えのため数日間間の抜けた空間になっていますが、伽耶二点、いずれも好んでいる小品を展示しています。その他諸般と併せてご覧下さい。

伽耶丸底形土器( 3世紀 )口径 7.8 cm – 高 8.3 cm / 御売約

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小銅鏡

出土した高麗鏡のように朽ちたり緑青を伴なう物ではありませんが、朝鮮の小型鏡を2種竝べてみました。

和鏡や中国の青銅鏡と較べて鏡背面の模様が素朴で、抹香臭さのない、生活様式から得た意匠を写したものと感じられるのが長所でしょうか。威厳はありませんが、その気取らない寛かな調子が好きで、何心なく目に入って嬉しいようなものを喜びの種と名づけているのですが、そこに当て嵌まると感じている小品です。

いずれも高麗鏡より時代の下がる物のようですが、平頭紐( 紐を通す孔 )が中央に配され、高麗より地続きの朝鮮らしい造りを保っています。

小銅鏡( 李朝時代 )
径 4.5 cm / 御売約
径 5.5 cm / 20,000円

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李朝黒釉片口

李朝時代後期には白磁の片口が作られますが、黒釉の片口と云うのは余り見られないのではないかと思います。漆工品のような、あるいは石工品のような形象からは丈夫さが取り柄と見えなくもなく、正円形とは呼べない歪みを伴った形や艶のある茶褐色がバランスの良い成因と思われます。

見慣れない物を手にすると嬉しい反面、一人で国を背負ったように不安にもなり、あらまほしきことかなと頼りないのですが、黒釉( 天目釉 )の壺が溢れるほどある事とは対極で、あるいは目に入るような魅力が他の物になかっただけなのかもしれませんが、器物全体を通じて魅力的な稀ものの器だと思います。

一箇所のみ薄いニュウが見られますが、ほぼ完品と云ってよい状態の好さを保っています。

李朝黒釉片口( 李朝後期 – 末期 )外径 17.2 cm – 9 cm / 御売約

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南方美術店 ( 12:30 – 19:00 )
世田谷・
二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

李朝民画虎図

李朝民画の中では護符に描かれる虎のようで、かなり寓話的な一枚かと思います。山の深い水溜まりに落ちた虎と鵲( カササギ )がやり取りをしている旧話の場面で、紙芝居のひとこまのようでもあります。

このような雑画では虎は雑鬼を追い払うために描き、門や室内の住空間に飾ったそうですが、絵師によるものとも坊主によるものとも思える墨描きの絵で、諧謔的で好ましい一枚ではないかと思います。絵は屏風から剥がしたマクリを額装してあるため、写真は硝子越しでぼやけていて、実際の魅力が写っていないように感じられます。

落款を押し損ねたような朱が見られますが、判別は出來ていません。他所では余り見られないような民画を数枚見つけられましたので、併せてご覧いただければ幸いです。

李朝民画虎図( 李朝時代 )額寸法 48.5 × 33.4 cm / 85,000円

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南方美術店 ( 12:30 – 19:00 )
世田谷・
二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

李朝石硯

巷では暖冬が話題にのぼるほど穏やかな日が続いていましたが、今週は韓国で買い付けの為しばらく不在にします。二月のソウルは氷点下七度、八度と、随分寒いことを云っていて、いちばん寒い日でも着たことがないようなもの、熟練した職人たちを呼び寄せて新しいコートを作るか、熊の皮のおおいを丸ごと被るかして臨みたいものです。

ご紹介は李朝の石硯。旅硯として携えた親指大の小品。石匣のような佇まいのよさはありませんが、摩滅した消耗感に好ましさがあります。

11日から14日は休業、15日は開封作業をしながらの営業、翌16日は都合により休業致します。ご来店の際は営業日をご確認の上お越し下さい。

石硯( 李朝時代末期 )6.4 × 3.6 cm / 24,000円

高麗薬匙

柳の葉形に作った匙と小さな蓮華を柄の先に象った薬匙です。一般的に見られる 砂張( さはり / 銅と錫などの合金 )の薄手な作りと異なり、銅味が強く、やや厚手な印象があります。高麗は朝鮮を指す言葉でもあり、時代としては李朝時代の物ではないかと思います。道具立てのひとつに用いたようで古裂に収められており、裂傷等もなく好い状態です。

高麗薬匙( 李朝時代 )約 22 cm / 売約済み

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別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。

南方美術店 ( 12:30 – 19:00 )
世田谷・
二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

陶質土器小壺

千草の似合う灰色の陶質土器で、鉄さび色の胎土や灰の降りかかった斑らな色の対置が美しい小壺です。

すいと身をかわしてゆきそうな小柄な恰好で、掌の上に置いてみたくなる小品の好い気配を漂わせています。

口部に共色の直しが見られますが、丁寧に馴染んでいるために見た目には判らない好ましい補修です。

陶質土器小壺 ( 高麗初期 )外径 5.4 cm – 高さ 4.5 cm / 売約済み

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別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。

青銅の鈴

ソウル周辺は一足早く夏を迎えたような陽気で、道々の埃っぽい匂い、模造品の山、開け放った居間の窓から覗くぼろぼろの本など、偶然が見得る位置においた様々な光景に行き合いながらの夏路でした。

韓国で買付けた物はひとつひとつに意味を考えながら清適な気配のある物を揃えられたと手応えもあったのですが、美しいと感じた物のみで決して数は多くありません。墨染めの織物をいくつかと、古陶磁や木の道具、それに高麗の青銅などがあります。

営業日をご確認の上お立ち寄り下さい。

南方美術店