スリップウェア陶片

gswt120

陶片は資料からは得られない知識を補ったり、実際の陶器を手にして仔細に観察して学ぶために使われる標本のようなものですが、中にはその欠け方、割れ方そのものに惚れ込むためだけに存在しているかのような物があるような気がしています。

英国のスリップウェアは主にパイ皿として使われた物ですが、十八世紀の物ともなると完品など手に入るはずもなく、陶片さえほんの小さな欠けらというものが殆んどで、ただ資料として持つのも退屈なのでずっと気に入るものを探していました。

温かなものと云うよりは、感情の暗い道を通って、感受性の奥を刺激されるような感覚でもあります。小さな器としてもお使い頂けますが、机右に置いて思索されるのにも興味深いものと思います。

gswt121

gswt122

gswt126

gswt123

スリップウェア陶片 ( 英18-19世紀 )10.8 cm × 7 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから」
別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。

骨董古美術古道具 南方美術店

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分
世田谷美術館/五島美術館/静嘉堂文庫美術館より徒歩15分

縞硝子コップ

gg144

陶器では数百年も前のものが幾らでもあるかのようなのに、日本の古い硝子と云うとせいぜい江戸末〜明治の頃の和ガラスを目にする程度で、江戸中期の薄い吹き硝子など博物館でもあまり目にするような機会がないように思います。手の込んだ硝子はほとんどが西洋からの輸入に頼っていたとはどこかで読んだ話ですが、古渡りとして輸入されていた硝子はビードロや義山(ギヤマン)などと呼ばれて大変貴重なのですが、この硝子は古渡りの注文にも思える薄手の造りで、縁に金彩を施し、鎬(しのぎ)のように細やかな面を取った古いバカラの硝子のようでもあります。

ワイングラスなど脚の付いたものと比べてもコップ形のグラスはヨーロッパでも極めて数が少なく、寸法を含めて酒器向きの古いグラスを捜すのは大いに苦労するところです。嬉しいことに疵もなく、程度のよい完好品です。

gg141

gg142

gg143

縞硝子コップ( 十九世紀 )口径 8.5 cm – 高さ 9 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから」
別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。

骨董古美術古道具
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館/五島美術館/静嘉堂文庫美術館より徒歩15分

漆輪線文水筒

2

物寂びた古いブリキの板があって、茶室で花入れに-などと思った処で茶室などある筈もなく、倹しい暮らしに不向きな贅沢品と云ってしまえばそれ迄なのですが、室内の片隅にブリキ板を敷いて筒花入れとして飾ってみたところ、なかなか佳い結果になったということで人に勧めてみるような気力を得たところです。

改めて室内に飾ってみますと、物を配置するという行為で背景がそれまでと変わるというのは、古い物独特の体験だと思います。それまであったはずの空間は変わらない筈なのに、物の配置によって新しい空間へと変容する何かについて自覚することは、言葉による複雑化では言い表し難い。とても単純で、とても直截的な何かによって何かを感じるというだけのことなのですが。

円柱状に形成した木に漆をかけ、金彩を輪線文に装飾しています。こうした形状は火薬入れか水筒に見られるもので、口の造りや構造を見ると火薬を取り出すように出来ていませんので、水筒と見るのが妥当なようです。口先端の付け根部分に経年の傷みが見られ、やや弱くなっています。強い力を加えると折れてしまうかもしれませんが、通常に扱う分には問題ない程度です。花入れとする際に水が必要な場合はガラス管など落しにお使い下さい。金具はオリジナルです。紐は古い物ですが交換されている可能性が高いようです。古い木箱が付属します。

8

7

9

3

1

漆輪線文水筒 箱付( 江戸初期-中期 )寸法:径 5.7 cm – 高さ 30.5 cm / 70,000円

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

骨董古美術古道具
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館/五島美術館/静嘉堂文庫美術館より徒歩15分

ローマングラス注器

grgg124

古代の硝子は形のための形ではないような気がする。用途よりも精神や理想が大切にされ、それが結晶のように形となって偶然に顕われたものと云っては気障っぽいのですが、吹き硝子の発明とともに産業化したローマングラスにも、まだ偶然の形は保たれているように思えるのです。

硝子はそれ自体で多く自然に存在しているものではないから、白砂や珪石を使って人の手に依って硝子になる。そこに色や形が加わって現存した物の中から、銀化の美しいものや、色の美しいもの、用を成すものにより分けられて尊ばれてきた。

この硝子の場合、胴部に空いた穴も、ヒビの通った肌も、損傷には違いないのですが、この硝子そのもので、他に成りたちようもなく、自然に存在しているように思われます。

他に四点のローマングラスが入荷しています。

grgg121

grgg126

grgg125

grgg120

grgg122

ローマングラス注器 (紀元3-4世紀) 外形 7 cm – 高さ 8.8 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

骨董古美術古道具
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館/五島美術館/静嘉堂文庫美術館より徒歩15分

高麗箸

gkb180

箸が転んでも可笑しい年頃──などと云ったものですが、こちらは箸に惚れこみ、目の前に箸があるだけで転げるほどに愉快なのですから、なかなか困っています。

鎌倉の仏画や、室町の古画の剥落を見るように、古銅の緑青が雲煙に霞んだ竹林が一段と深い緑に見えるごとく呈しています。この四角柱、六角柱のひとすじの線が、どのような彫刻も及ばぬ線の美しさを持っていると自分だけが気付いたように喜んでいるのですが、高麗箸を火箸に使うという話を訊いたこともあったように思うので、古くから評価を受けている物なのかもしれません。もし使い途がなかったとしても何かのよすがとなりそうで、二月堂机の机右に置いてじっくりと眺めて暮らしたいような、どうも人には伝わりにくそうな呑気な空想に耽っています。

土の付着したものは四角柱、もう一方は六角柱で一端に装飾が見られます。金閣、銀閣などと言って2つを較べていましたが、色の出方では前者、線の美しさでは後者に軍配が上がるものと思います。

gkb184

gkb183

gkb181

高麗箸(朝鮮高麗時代)長さ 26 cm 、22.5 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

骨董古美術古道具
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館/五島美術館/静嘉堂文庫美術館より徒歩15分

鍍金 懸仏

gmb156

柄にもなく、 小さな蕾 という古美術骨董の雑誌に広告を掲載して頂きました。モノクロの小さな枠をご紹介頂いたので、控えめで大仰にならないのが却って好かったと思います。

掲載させて頂いたのは鍍金懸仏。円板に取付け、寺社の堂内に掛け、礼拝などに用いたとされています。表情と云うと曖昧で、顔立ちがはっきりと在るというのでもないのですが、鍍金による絢爛さのようなものもなく、安閑として寛かな気配を潜めているのが気に入っています。鍍金がこれだけ綺麗に残っているのも稀ものではないでしょうか。

円板からは取り外していますが、付属していました高麗鏡をお付けします。

小さな蕾 (5月号)は 3月29日発売になります。

鍍金 懸仏 – 縦 5.7 cm – 横 3.4 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

骨董古美術古道具
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館より徒歩15分

玻璃壺

GGT106

宙吹きの硝子の内で、煙が立ちこめたように透明が曇っていて、控えめな膨らみのかたちは髪をシニョンにした女性のようでもあります。

硝子でつくった小壺は何処かで見たことがあるようで、やはり見たことのないもので、ジャワ出土とありますが、色硝子のビーズ以外では初めて目にします。目慣れないためか、生活の一様さの中に突如としてあらわれた玉手箱のような存在として眺めているのですが、ふしぎな程に絵画的/彫刻的なものとも映ります。

小さいものながら手取りに重さを感じる硝子です。しっかりと定着しているように見えますが、銀化による内部の曇りは水を入れると剥がれて、無色の透明になるかもしれません。このままの状態に残してあげたいものですので、花を生けてお使いになる際には落としを入れて頂くか、水を使わない生け方で愉しんで頂きたいと思います。

GT100

GGT102

GG104

GG103

玻璃壺 ( ジャワ出土 ) 外径 5.8 cm – 高さ 5.8 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

骨董古美術古道具
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館より徒歩15分

須恵器 長頸壺

P1220271

算盤(そろばん)の珠の形をした壺を「算盤壺」と呼びますが、出土に伴い頸が折れてしまっていた長頸壺を研削し整えることで、独特の器形をした算盤型と相成った須恵器の小壺です。自然釉など流れておらず、立ち上がりの低いシャープな造り。人為的な行程を経たものながら、端正な器形は見事です。

花を生けるにはやや浅いためにコツを要するように思いますが、花映りのよさは保証致します。小さく大仰にならない控えめな趣きは、秋を迎え入れるしつらえとしても多くの方に喜んでいただけるものと思います。

P1220261

P1220263

P1220270

P1220274

須恵器 長頸壺(6〜7世紀) / 口径 5.5 cm – 外径 9.5 cm – 高さ 5 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

ヨーロッパ古道具骨董 アンティーク
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館より徒歩15分

砂張鋺

gksm120

朝鮮高麗時代の砂張(さはり)と呼ばれる金属で、水や酒を盛った鋺(まがり)と呼ばれる器と思われます。手の平に収まる薄造りの椀は大変珍しい。緑青に覆われた風格のある姿は仏具の趣きではありますが、“コロン”とした姿形に和みどころを見出すと、深みを保ちながらも落ち着いて上品なさまが感じられてくる不思議な魅力を備えた椀です。

見立ての花器やオブジェとしてもモダンで力強いものですが、永く手にして頂くことで一層気に入って頂ける物と思います。

gksm121

gksm122

gksm123

gksm124

砂張鋺( 朝鮮高麗時代 ) 径 8 cm – 高さ 3.8 cm / 売約済み

メールによるご注文こちらから
(別途送料(全国一律)600円/振込手数料がかかります。)

ヨーロッパ古道具骨董 アンティーク
『南方美術店』

世田谷・二子玉川駅より徒歩11分 / 用賀駅10分

世田谷美術館より徒歩15分