常滑広口壺

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企画展や秋の催事を終えると、しばらく平らかな道を歩くように穏やかな日が続きそうです。仕入れを含めると、遠くのものもつい鼻の先にあるように感じられる忙しさがあったので、それを終えてみるとちょっと話題が底をついてしまったような、意表をついた平穏がやって来たようでもあって、なんて捌けない人だろうと云う気がしています。

常滑の中壺でも口が二重( ふたえ )になっていて、布に身をくるむような恰好をした広口壺です。古色蒼然とした寂れた気配よりも、長く温めていたモチーフを作品にしたというような私的なものに触れる感触があり、明るい茶褐色の土味と穏やかな自然釉は、とても摯実なものを描いた画家によるものとさえ映ります。こと新しい印象を受ける骨董品のなかにあって、ここ数年で最も感じることの多かった物でもあります。

口縁部に欠け、胴部に一筋の引っ掻きが見られますが、その他は好い状態を保っています。

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常滑広口壺 ( 室町時代 ) 外径 17.8 cm – 高さ 21.4 cm / 価格はお問い合わせ下さい

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南方美術店

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鉄鉢

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数学上の理論では線の美しさには等式が存在していて、最も美しい定理というものが今も探されているのだそうです。『比率が安定した美感を与える』という法則がおそらく自然に織り込まれていて、さまざまな物を目にする機会を得ても、美妙なバランスを保っていると感じられるものは思う程には見つかりません。長年蒐集に努めておられた目の利いたコレクターの方より、幸運にもお頒け頂くことができました。

托鉢用の金属器だと思いますが、薄作りで、このように線のきれいなものは初めて手にしました。球体状のフォルムのなかに影がすべっていて、緑青の淡緑色が一円に覆っています。僧が食物を受けるのに用いた丸い鉢を「鉄鉢」と呼称しますが、こちらは鉄ではなく、砂張のような合金かと思います。

花映りもよく、小振りな枝などよく似合います。

鉄鉢( 高麗時代 )外径 13.5 cm – 高さ 9.7 cm / 売約済み

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南方美術店

春の鎌倉古美術展

明日より二日間、春の鎌倉古美術展に参加します。

http://buddhismart.ec-net.jp/2017-kamakura-haru.html

一階のフランク・ロイド・ライト風に建築された洋間と、二階の畳敷きの部屋とがあって、鎌倉の奥まった土地で、長閑な時間を感じられる避暑地のようなところに会場はあります。混雑もありませんので、皆くつろいでいます。古美術の話ばかりでなく、雑談などできるのがこの催事のよいところで、無用な線引きは存在しません。玄関にはウェルカムシャンパンなども用意されている和みようです。鎌倉観光がてら、お立寄り下さい。

春の鎌倉古美術展
会場 : 西御門サローネ( 旧里見弴邸 )
会期 : 2017年5月6日(土)- 5月7日(日)11時 – 17時30分

http://www.nishimikado-salone.jp/index.html

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南方美術店

黒高麗茶碗

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端正な器形をした黒高麗茶碗です。

色の安定したものを目にする機会は稀で、ただ黒を土に上塗りしただけ──という印象の拭えないものが多い中で、しっかりと色相が深く坐っていると感じられるものを手にするのは初めてです。長らく使われていなかったものと見え、初見こそ渇いた手触りが感じられたものの、暫く手元に置いてよく使い込むことで瑞々しさを得て、茶陶として蘇生した様相を呈し始めています。

面によって生じた陰影と異なり、それ自体に沈着した漆黒釉調の陰を眺めていますと、なにかしら生活の深い意味を伝えているもののように思えてきます。とても純粋な部分を感じ、名品という姿に着替えただけということもなく、使うことを愉しみながら長く手元に置いて頂きたいと感じる良碗です。

全体にカセが見られますが、瑕はありません。

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黒高麗茶碗 ( 高麗時代 / 共箱・仕覆付 )外径 11.8 cm – 高さ 6.5 cm / 売約済み

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藍九谷 鹿文皿

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表向きのかたちを見ても、鹿の文様というのは愛嬌があって大変可愛らしく、逞しくもなければ器用そうでもない、少し抜けた感じのする絵が佳いと思います。やや変形的な文様の囲いの中に、そっと耳打ちしたくなるような鹿の図。幾分頼りないものではありますが、杳杳たる角を持ち、草の上で臥る(こやる)姿は和みどころです。

高台内に目跡1箇所、高台内外に圏線と銘があります。口縁部に銀直しがありますが、その他好い状態を保っています。

古箱が附属します。

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藍九谷 鹿文皿( 箱付 )外径 14.4 cm – 高さ 2.6 cm / 売約済み

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李朝 鉄瓶

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朝鮮北西部、中国との国境に近い地で作られていたという鉄瓶。幾枚かの鉄を張り合わせて作った繋ぎ目とフォルムの美しさが相まって、美妙なバランスを形成していると感じます。探しておられた方も多いのではないでしょうか。

内部に錆が出ているため、丁寧に錆を落としてから煎茶など沸かして根気よく使ってゆくことで実用される方もおりますが、花入れや鑑賞として愉しまれる方が無難かと思います。

清朝中期の物とされる事もありますが、土地の性質上、清朝 / 李朝どちらと言っても差し支えないものとされています。

嬉しいことに水漏れもなく、花入れなどにも扱いやすいものです。

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李朝 鉄瓶 ( 1750 – 1820年頃 )外径 16 cm – 高さ 16.8 cm – 把手高さ 27.5 cm / 売約済み

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スリップウェア陶片

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陶片は資料からは得られない知識を補ったり、実際の陶器を手にして仔細に観察して学ぶために使われる標本のようなものですが、中にはその欠け方、割れ方そのものに惚れ込むためだけに存在しているかのような物があるような気がしています。

英国のスリップウェアは主にパイ皿として使われた物ですが、十八世紀の物ともなると完品など手に入るはずもなく、陶片さえほんの小さな欠けらというものが殆んどで、ただ資料として持つのも退屈なのでずっと気に入るものを探していました。

温かなものと云うよりは、感情の暗い道を通って、感受性の奥を刺激されるような感覚でもあります。小さな器としてもお使い頂けますが、机右に置いて思索されるのにも興味深いものと思います。

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スリップウェア陶片 ( 英18-19世紀 )10.8 cm × 7 cm / 売約済み

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朝鮮祭器

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スッカラという真鍮を薄く叩いて伸ばした匙がありますが、同様に真鍮で作られた金属製の祭器です。円柱状の脚に正四角形、丸形などの台が付いたものがあり、個人的には長方形の物が一番好みで飾り台として用いるのに大変綺麗に見せてくれる物でもあります。滅多にないものですので手放したくない程なのですが、そういうものこそ欲しがられる物でもあるために私欲を慎んでおります。大切にして頂けましたら幸いです。

台表面に拭きシミなど見られますが、その他好い状態を保っています。

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朝鮮祭器 ( 真鍮 )15.3 cm × 24.6 cm – 高さ 6.5 cm / 売約済み

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更新

ブログの更新を怠けたせいもあって、新しい商品はいつ入りますかとのお声を頂いておりましたが、20点程仕入れたものを並べましたので遅々にご紹介致します。

12月下旬は多くお休みを頂きますので、お問合せ等への対応が遅くなるかもしれません。
ご来店やお問合せに関しましては営業カレンダーをご確認下さい。

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縞硝子コップ

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陶器では数百年も前のものが幾らでもあるかのようなのに、日本の古い硝子と云うとせいぜい江戸末〜明治の頃の和ガラスを目にする程度で、江戸中期の薄い吹き硝子など博物館でもあまり目にするような機会がないように思います。手の込んだ硝子はほとんどが西洋からの輸入に頼っていたとはどこかで読んだ話ですが、古渡りとして輸入されていた硝子はビードロや義山(ギヤマン)などと呼ばれて大変貴重なのですが、この硝子は古渡りの注文にも思える薄手の造りで、縁に金彩を施し、鎬(しのぎ)のように細やかな面を取った古いバカラの硝子のようでもあります。

ワイングラスなど脚の付いたものと比べてもコップ形のグラスはヨーロッパでも極めて数が少なく、寸法を含めて酒器向きの古いグラスを捜すのは大いに苦労するところです。嬉しいことに疵もなく、程度のよい完好品です。

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縞硝子コップ( 十九世紀 )口径 8.5 cm – 高さ 9 cm / 売約済み

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