西欧白釉陶器

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低火度で焼かれた軟陶のような釉調で、ゆったりとした筒状の白釉器ゆえに御茶席で建水( 湯こぼし )として用いられていたそうです。

このような形だと西欧では元来何に使ったのだろうと考えているのですが、フェルメールはデルフトの古い筒容器を絵の具入れとして使っていたとも訊くし、ドイツの古い映画では仔牛が草を食む( はむ )のにストーンウェアを使っていたので、よく軟膏であったりクリームを入れた容器と教えられるのには共感できない。町の景色の一番端の方で印象淡く、どこにも属さないでひっそりとしていたのを茶人に拾われて、たまたま建水などに使われてしまったという筋書きの方が愉しいように思います。

胡粉を混ぜたような淡い灰色が白一色の中に斑をつくっていて、象牙のように白皙な色も冬によく合います。下縁部に小さな欠けが二箇所ありますが、その他に目立った傷は見られず水漏れもありません。桐箱が付属します。

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西欧白釉陶器 ( ドイツ 20世紀初頭 )外径 14.7 cm – 高さ 9.6 cm / 売約済み

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南方美術店

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古唐津茶碗 ( 黒唐津 )

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唐津については自分の頭で掴んだというよりも、伝統的な知識によって学んだだけのことしか知らない。もう少し体感しておかなければ不可ないことは分かっているのですが、好きなものから学びたいと云う偏った見方が邪魔をして居て、いざという時になって間に合わせの知識で向かわなければならないような情けない仕儀になりました。

唐津の在所の自然は訪ねてみなければ分からないのですが、石や骨や貝殻の肌のような手触りを受けていると、自然そのものから直接受ける印象よりも返って強い風景の印象があるように感じられます。鉄分を多分に含んでおり、鉱脈をくりぬいた金属のような堅牢さがあり、黒褐色に偶発的な印象が寄り集まって一つの形を成している。実質的な重みに欠けているように思えた他のものから受ける印象とは違って、このように逞しいものがあると云うことには新鮮な驚きと感心を覚えます。

武雄系かと思いますが、陶片では見ることがあっても形が残ったものを目にする機会は少ないように思います。口縁部に一部、幅六センチ程の呼び継ぎが見られます。その他、小さな欠けの直しが二箇所確認できます。高台外縁部に小さな欠け、見込みにひっつき、座りは比較的安定していますが高台が傾斜しています。

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古唐津茶碗 ( 桃山 – 江戸初期 ) 外径 11.9 × 10.8 cm – 高さ 6.8 cm / 売約済み

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常滑広口壺

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企画展や秋の催事を終えると、しばらく平らかな道を歩くように穏やかな日が続きそうです。仕入れを含めると、遠くのものもつい鼻の先にあるように感じられる忙しさがあったので、それを終えてみるとちょっと話題が底をついてしまったような、意表をついた平穏がやって来たようでもあって、なんて捌けない人だろうと云う気がしています。

常滑の中壺でも口が二重( ふたえ )になっていて、布に身をくるむような恰好をした広口壺です。古色蒼然とした寂れた気配よりも、長く温めていたモチーフを作品にしたというような私的なものに触れる感触があり、明るい茶褐色の土味と穏やかな自然釉は、とても摯実なものを描いた画家によるものとさえ映ります。こと新しい印象を受ける骨董品のなかにあって、ここ数年で最も感じることの多かった物でもあります。

口縁部に欠け、胴部に一筋の引っ掻きが見られますが、その他は好い状態を保っています。

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GMT110

GMTT110

常滑広口壺 ( 室町時代 ) 外径 17.8 cm – 高さ 21.4 cm / 価格はお問い合わせ下さい

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西洋のタイル

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地形に恵まれた土地には小さな町があって、山や海が光に映って、それ自体が美しいのか、光が美しいのか解らなくなるような気がします。セザンヌが歩いたオレンジ林など、国内に居ては感じられないような色がそこかしこに落ちていて、地中海の土地で描かれたものを目にすると、西洋の風土の穏やかさを僅かでも感じたような、新鮮な林檎を齧った匂いがしてくるような、異国情緒が感じられる気がします。

七センチ四方の小さなタイルで、スペインかとも思いましたが、これはポルトガルの物なのだそうです。こうした色彩が壁や暖炉に使われているなど、美味しい夕食の賑やかな音が聞こえてくるようで、小さな温もりを微かに感じてしまいます。デルフトのタイルと較べると1/4スケールの小品ですが、情味があって可愛らしいのに、剥落した壁画のような古格を愉しむことも出来る一枚かと思います。

西洋のタイル ( ポルトガル 19世紀頃 ) 6.9 × 6.9 cm / 23,000円

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企画展 5人のコレクション展 vol.1

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有名無名に関わらず、個人のコレクション品を展示する機会を設けたいと日頃より温めていた企画展をこの度開催させて頂くこととなりました。味わい深い鉄の道具、民藝、世界各地の民族のもの、西洋のもの、本格骨董まで、5人の個人蒐集家の集めた珍しいものを店内にて展示販売致します。

N氏 鉄と民藝
H氏 酒器
A氏 東南アジア王朝美術 / 安南古陶
M氏 西洋 / 民族もの
J氏 柿右衛門

*その他、上記以外のものも複数並びます。

企画展 5人のコレクション展 vol.1
会期 : 10/7(土)~10/15(日)
(会期中は全日営業いたします。)
時間 : 12:00 – 19:00
会場 : 南方美術店

順次、商品と併せて出展者のご紹介もさせていただきます。

南方美術店

エッジング( 佐野 洋子 )

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今夏、 『 骨董 うまこし 』 さんが小さなお店を構えられました。ご自身の好みに合ったものをひとつひとつ丁寧に扱われる素晴らしいお店で、このような方がご近所に居られるのは、ちょっとした自慢でもあります。

このエッジングはうまこしさんよりお頒け頂いたもの。ちょっと豪奢で、芸術的な感じのするものというよりも、個人の人間の中にある潜在意識や倒錯といったものが表現されている作品かもしれません。ジャン・コクトーのようでもある、と言われて合点の行ったところもあります。

うまこしさんによって選ばれた物を前にすると、本当に興味深いものにたどり着くまでには、山のようなたわごとを潜り抜けなければならない──ということを思わず忘れてしまいそうになります。余りにも労せずして、はるかに慎重で、深いものが集まっている場面に立ち会わせてもらっていたのだということを、今さらながらに痛感しています。

佐野洋子さんは 『 100万回生きたねこ 』 を代表作とする絵本作家。惜しくも2010年に亡くなってしまっているそうですが、このエッジングは過去の展覧会にて販売された作品だということです。

※エッジングはうまこしさんで扱った価格そのままです。

骨董 うまこし
東京都世田谷区用賀4-28-14 MEAN ( 1F )
水・木・金・土 / 13 – 18時
http://umakoshi.exblog.jp/
( 当店から徒歩15分程です )

佐野 洋子 エッジング / 売約済み
( 額 )縦 39.3 cm – 横 30 cm
( 作品寸法 )縦 10.3 cm – 横 8.2 cm

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古唐津平盃

GKKK130

蒼味をおびた灰色の、日が差したように明るい色が映っている平盃で、口縁部に黒い縁取りのされた“皮鯨”という手の古唐津です。

他から際立っているというよりも、居心地よく、肯定的な空気が漂っていて、人にそれと分からぬように影響を与えるような、折り目正しい姿をしています。些細な点までも好い気配に覆われて、喉につかえた不安のようなものもなく、酒器として愉しみながら持って頂きたいものです。

口縁部に銀直し、銀直しの一部に小欠けが見られます。

古唐津平盃 ( 箱付 ) 外径 10.5 cm – 高さ 3 cm / 売約済み

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ウィンザーチェア

GWC155

西洋の家具のなかでもウィンザーチェアは好きで、形が装飾的でないものがより好ましいと思います。特に20世紀に入ってしまうと、余り作りのよいものがない印象です。背面(背もたれ)がスティック状になっていることから「スティックバックチェア」と呼びますが、轆轤で木を円く削ってから手作業で一本一本の先端を細くする作業など、手間のかかったものでもあります。手触りを確かめたり、腰かけてみたりしていると、それが古い習慣であるかのように馴染んで感じられて、どのような空間にも調和するのが魅力です。

後脚に一箇所、1cm程度の擦り傷が見られます。メンテナンスがされており、ぐらつきもなく、好い状態を保っています。

ウィンザーチェア( 英国 19世紀 )座面の幅 41 cm – 座面の高さ 43.5 cm – 背面の高さ 87.8 cm / 売約済み

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鉄鉢

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数学上の理論では線の美しさには等式が存在していて、最も美しい定理というものが今も探されているのだそうです。『比率が安定した美感を与える』という法則がおそらく自然に織り込まれていて、さまざまな物を目にする機会を得ても、美妙なバランスを保っていると感じられるものは思う程には見つかりません。長年蒐集に努めておられた目の利いたコレクターの方より、幸運にもお頒け頂くことができました。

托鉢用の金属器だと思いますが、薄作りで、このように線のきれいなものは初めて手にしました。球体状のフォルムのなかに影がすべっていて、緑青の淡緑色が一円に覆っています。僧が食物を受けるのに用いた丸い鉢を「鉄鉢」と呼称しますが、こちらは鉄ではなく、砂張のような合金かと思います。

花映りもよく、小振りな枝などよく似合います。

鉄鉢( 高麗時代 )外径 13.5 cm – 高さ 9.7 cm / 売約済み

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スリップウェア大皿 ( 深鉢 )

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催事を終えると、木や鉄や石の道具のようなものはひと通りなくなってしまって陶器屋さんになる。古い硝子のものが少し残って、何とか陶器一辺倒にならずに済んだことにはほっとしていますが、また好い物を蒐めなければならないということもこれからの愉しみでもあります。

スリップウェアに関して知っている事はあまり多くはないのですが、アメリカに渡った移民が“レッドウェア”なる軟陶を作っていて、石炭オーブンの中でパイを焼くなど、今にも砕けてしまいそうで、形として残っていることが不思議に思われます。小品好みで、大きな物を扱うことは少ないのですが、赤褐色の古色や、煤で黒くなった縁、使い込まれて縁にできた古い欠けなどもバランスがよく、大胆で、しっかりと飾って様になるものはなかなかないように思います。

表側は目立ちませんが、焼成時の縁の欠けから通ったヒビを補修した痕、底部にも同様の補修が見られます。

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スリップウェア大皿 深鉢 ( アメリカ 19世紀 )外径 33.8 cm – 高さ 6.8 cm / 売約済み

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