青銅鏡

青銅鏡 / 70,000 –
1 – 3 世紀
ローマ時代
⌀ 8.5 cm

長い年月によって青銅に生じる緑青は、諸々の条件が重なることによってそれぞれ固有の美しさを現すものです。自然色調のもの、中には薬品によって味付けされたものも見られますが、自然の現象を自分の意図する方向にあやつることは難しい。本品は自然の色調そのままで美しい緑青が見られる古鏡で、プレートを挿むようにハンドルが付いていた手鏡の円板部分です。上流階級層の間で使用されていたとされ、出土例は比較的に多いものですが、柄と薄い反射層( ミラーフィルム )が多くの例と同じく失われています。

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ガラス遊戯具

"古代ガラス展"なるものを画策しつつも、それはシュトックハウゼンの全集より興味を示す人が少なそうだ──と痛罵されたため早々にあきらめた過日。本品のような小品も実生活に役立つものと離れた価値観をこよなく大事にする人のためのものでしょうか。

盤上の駒だったとされる孔のない半球体状のガラスで、深井晋司 / 高橋敏 著 の『 ペルシアのガラス 』に拠れば模様はガラスに厚さ1ミリ程のモザイクガラスの皮を被せて装飾していると記されています。ひとめ見て初めに起る疑問としては"なんのために多彩であるのか"ということで、美に対する感覚を酔わせるための装飾であるとすると、珊瑚礁や、自然物に見られる模様の生成に似たパターンと認識するのですが、さて、あまり詳しいことは分からずにいます。

大英博物館に収蔵された同手類品がローマ期の墳墓より出土しており、紀元 1 – 3 世紀・パルティア期と断定されていますが、石黒コレクション『 古く美しきもの 第二部 』ではササン朝ガラスとの製作技術の類似性を指摘し、紀元 7 – 9 世紀まで作られていた可能性を示唆しています。いずれにしても、斜め上のアイテムをみつけることはいつも愉しいものです。

本品は書載品よりも美しい出来栄えの佳品かと思いますが、出土時より少しの欠けがあったようです。ガラスの欠けた面を含め全体が銀化現象に覆われて地がよく見えませんが、緑あるいは紺地のガラスによる物のようです。

ガラス遊戯具( イラン・ギラーン地方 )
緑 ⌀ 1.9 cm – 青 ⌀ 2.4cm / 御売約
アルサケス朝パルティア( 紀元 1 – 3 世紀 )
又は ササン朝末 – イスラム初期( 紀元 7 – 9 世紀 )

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ローマングラス 碗

目白コレクション出品商品のご紹介です。

ローマングラス 碗
紀元 2 – 3 世紀
⌀ 8.3cm – H 6.5cm

半筒型のローマングラスでは硝子に含まれる不純物の色による淡緑色で、しばらく捜してようやく出合えた碗の形です。光の屈折の綺麗な薄玻璃( うすはり)で、花の器として有名な見立て方をされた形でもあります。鑑賞のために二箇所を金で繕っています。

会場にてご覧下さい。

目白コレクション 2021
4月17日(土)12:00 – 18:00
4月18日(日)10:00 – 16:00
入場無料
目白 椿ホール
東京都豊島区目白1-4-8 デサントビル地下1階
JR山手線 目白駅徒歩1分

浮彫仏伝図

明日より開催・古美術展示即売会"あなぐり"出品商品、本品で最後のご紹介となります。

16. 浮彫仏伝図 / 140,000 –
紀元 2 – 3 世紀
ガンダーラ美術
w 12 cm – h 10.5 cm

石造彫刻による建築レリーフの断片です。台座に腰掛けた富の神・ハリティ( Hariti )と豊穣の女神・パンチカ( Panchika )の夫婦図像は二世紀後半から多く現れたモチーフとされています。王笏( おうしゃく )と呼ばれる杖と花の茎を手にした二佛並座。雲母片岩による一般的な石質で、比較的数があると云われる割に傑れた物は中々入手が難しい印象もあります。本品は仏教の献身的イメージとギリシアの神との融合がよく表現された優品かと思います。

会場にてご覧下さい。

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 11:00 – 18:00
会場 : BOOTLEG gallery
東京都新宿区改代町40 / 地下鉄東西線・神楽坂駅1b出口徒歩7分
出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店

《 通販について 》
当店の企画展出品商品のご購入はご来場の皆様を優先させて頂きます。会期終了後、在庫がある物に限り28日18時より通販対応させて頂きますのでお問合せ下さい。尚、出展者ごとに対応が異なります。通販ルールについては各店までご確認下さい。

《 整理券配布について 》
当日の入場整理券の配布やご入場にあたっての注意事項はInstagram公式アカウントに記載があります。@anaguri8 よりご確認下さい。

ギリシア 黒陶盤

展示会出品商品のご紹介です。

12. 黒陶盤
BC 4 世紀
イタリア・プリア出土
⌀ 12.8 cm – h 4.3 cm

( 御売約 )

ギリシア陶器の中では"アプリア式"と区分されるイタリア・プリア地方産の盤( 平皿 )です。このような器形は現地ではピアット( piatto : 皿の意 )と呼ぶようですが、博物館等の主要な作品形態と比較してみるとシンプルな素文はありそうでないもの。陶器表面に銀化現象も見られます。

会場にてご覧下さい。

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 11:00 – 18:00
会場 : BOOTLEG gallery
東京都新宿区改代町40 / 地下鉄東西線・神楽坂駅1b出口徒歩7分
出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店

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石製円筒器

展示会出品商品のご紹介です。

8. 石製円筒器
バクトリア
紀元前二千年紀
⌀ 7.9 cm – h 8 cm

( 御売約 )

長年土中にあったことに因る風化現象というのか、出土時のままの泥を被った石製品です。イランから中央アジアで多く作られた筒型容器では典型的な形ですが、材質や風化による自然なテクスチャが愉しめます。

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 11:00 – 18:00
会場 : BOOTLEG gallery
東京都新宿区改代町40 / 地下鉄東西線・神楽坂駅1b出口徒歩7分
出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店

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白釉銀化碗

展示会出品商品のご紹介です。

6. 白釉銀化碗
イラン または アフガニスタン
12 – 14 世紀
⌀ 10.3 cm – h 4.4 cm

御売約

三上次男氏の『 ペルシア陶器 』に拠れば、"イスラム地域では墓の中に陶器その他いろいろの副葬品をいれる習慣がない。もしも中国のように墓室の中に優秀な陶器を納める習わしがあったなら、多くの完全なものが残ったであろう"との記述があります。こちらの碗も出土品で惜しくも継いだ物ですが、表面銀化を含む釉調はなかなか比肩する物のない優品かと思います。

会場にてご覧下さい。

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 11:00 – 18:00
会場 : BOOTLEG gallery
東京都新宿区改代町40 / 地下鉄東西線・神楽坂駅1b出口徒歩7分
出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店

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金製 耳飾り

今月末開催・展示会出品商品のご紹介です。

4. 金製 耳飾り
イラン・スワート遺跡出土
紀元前 3 – 後 1 世紀
⌀ 1.8 cm

( 御売約 )

スワート遺跡出土の書き記しがどこまで正確なものかは判りませんが、ギリシャ・ヘレニズム時代の金製耳飾りはオクサス地方からも出土遺例があるようです。金板を環状につくった意匠は三日月の形。

本品のように手放しがたいと思える物を約50点出品します。

古美術展示即売会 あなぐり
会期 : 2021.02.27 ( 土 )- 28( 日 )
時間 : 両日ともに11:00 – 18:00
会場 : 東京・神楽坂 "BOOTLEG gallery"
出展者 : IMADO . うまのほね . 古美術花元 . 書肆逆光 . 志村道具店 . トトトト . toripie . 南方美術店

企画展出品商品のご購入は会場のみ、会期終了後には通販可能な商品もありますのでお問合せ下さい。
( 各店舗ごとに対応は異なります。)

ローマングラス玉状水注

古来から瑠璃と呼んで好まれたラピスラズリの色にはその原石を見ると様々な色相があるように思えますが、中には"瑠璃"と云うには辻褄を合わせたような何かを欠いた色もあり、ローマングラスではいつ以来かと惚れ込んでいます。

青色の有色ガラスでもコバルトに酸化銅を加えて発色させた瑠璃色のようで、素軽いガラスの器体全体が青に美しく染められています。常から瑠璃と呼んで尊重している色についてあまり深く考えずにいたところに唐突に滑り込んできたものという印象ですが、ギリシア陶器を範型とした三つ葉形の注ぎ口も形状の魅力です。

器体は破損した状態で三々五々に出土したと思われ、繋ぎ目が広範囲に見られます。一部呼び継ぎによって補完された箇所があるのは惜しまれますが、鑑賞性は未だ失っていないと感じます。その他、薄い銀化と結晶化したカルシウムの成分による白い付着物があります。

ローマングラス玉状水注 / 御売約
東地中海沿岸部 紀元 1 – 2 世紀
⌀ 4 cm – H 4.5 cm

南イタリア赤像式オイノコエ

紀元前・ギリシア壺の一種で、葡萄酒を杯に注ぐために作られた《 オイノコエ 》と呼ばれる古代陶器です。小型は捧げものに使われたともされますが、三つ葉形の口縁部を特徴とした可愛らしい小型注器で、嬉しいことに絵に魅力を感じる佳品を入手することが出来ました。

紙が発明される以前、未だ芸術がさまざまな表現の手段を索めている頃に陶器は重要な作品形態であったと想像しますが、一部の作品に絵師や陶工の署名が入れられていることにも感銘を受けます。こちらは無銘で赤像式( 赤絵式 )の簡略的な絵による作品ですが、把手を有する器形のまとまりを含め鑑賞は止みそうもなく、久々に所有意欲を昂らせてくれた小品でもあります。

状態総じて良好です。

南イタリア赤像式オイノコエ / 御売約
イタリア・アプリア製
紀元前 5 – 4 世紀
高 5.6 cm

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