白釉ポット ( イングリッシュデルフト )

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寒さに雪を伴ってしまうとただ日を繰るばかりで、窓覆いを引き下して暖をとり、温かい御茶を沸かしては飲みという日が続きます。趣味や読書に思い耽り、しばらく無聊( ぶりょう )をかこつと、いつの間にか跡切れるようにして雪は溶けているという具合で、寒い寒いとひとりごちていた日も、離れてゆこうという段になると惜しまれるのが不思議です。

オランダのデルフト陶器にもイギリスで作陶されたイングリッシュデルフトと云うものが在ります。穏やかと言うと白くて柔らかいとか、目に優しいなどと云いますが、ここで云うのは新しい杉の鉛筆や、一綴りの紙片などの書き物に交じって、端なく置かれたものに対する親密さのようなものかもしれません。

口縁部に僅かに釉剥げが見られますが、嬉しいことにかなり好い状態で残っています。ニュウの他、中心から二つに割れてしまった物を丁寧に溶着した痕が見られます。

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白釉ポット ( 17 – 18世紀 ) 外径 4.7 cm – 高さ 3.5 cm / 22,000円

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環形 ローマングラス ブレスレット

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1960年代にローマに住んでいた方の話に拠れば、遺跡近くで出土した物は未だその辺りに転がっていて、美術品として管理された物ではなかったとも訊きます。投げ遊びに興じる子供たちにとってさながら輪投げの代用品に過ぎなかったのかも知れず、美術品として保護されたもの──という意識を拭い去るような必要もなく、そこからとても自然に、臆することなく何かを嗅ぎ取っていたのではないかと云う気がしています。

こうした輪が古い地図のようなものだったという記述を何かの詩集で見たような気がするのですが、かなり極端で、抒情的な発想ながら、それもありそうな話に思えてくると云っては強弁でしょうか。大理石の英名( マーブル )などはギリシャ語の「 きらめく 」を語源にしたと云う話もあって、見る人の印象によって言葉が作られたように、それぞれの印象によって眺められたら愉しいのではないかと思います。

硝子に銀化した皮膜が見られ、接ぎ目があって不均整な円をしています。繊細なものにつき実用品としてではなく、鑑賞のためのものとしてお愉しみ下さい。

ローマングラス ブレスレット( 4th – 5th Century AD )外径 5.4 cm / 売約済み

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マヨリカ 鳥文碗 ( 陶片 )

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鳥文はペルシャ三彩の影響を受けたスペインのマヨリカ陶の伝統の一部で、それ自体に作家の個性はないのですが、様式的なものという印象はさほどなくて、歴史的に多くの土地の文化を織り込んでいることと、陶片であることとが複雑に絡み合って何かしら心を惹きつけるものがあります。

画面を鑑賞するよりもそれならではの形によって眺められる佳さがあって、動きが少なく、吟味すべきニュアンスがあり、作家の画がそうであるように可視できないものを見ているという感覚は説明が難しい。読書が省いてしまっているものを直截手に取り感じ取るような体感と云えばいいでしょうか。価値も趣意もはっきりとしない物に新しい感触を掘り起こされて、色眩しさも適度に落ち着きが感じられるため長く眺めていることができます。

高台から推定するに直径13センチ、高さ6cm程の碗であったと思われます。高台部分はしっかりと残っており、形のよさなど玩味して頂きたい小品です。

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マヨリカ 鳥文碗 陶片 ( スペイン 15 – 16世紀 ) 9 × 10.2 cm – 高さ 6.2 cm / 17,000円

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西洋のタイル

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地形に恵まれた土地には小さな町があって、山や海が光に映って、それ自体が美しいのか、光が美しいのか解らなくなるような気がします。セザンヌが歩いたオレンジ林など、国内に居ては感じられないような色がそこかしこに落ちていて、地中海の土地で描かれたものを目にすると、西洋の風土の穏やかさを僅かでも感じたような、新鮮な林檎を齧った匂いがしてくるような、異国情緒が感じられる気がします。

七センチ四方の小さなタイルで、スペインかとも思いましたが、これはポルトガルの物なのだそうです。こうした色彩が壁や暖炉に使われているなど、美味しい夕食の賑やかな音が聞こえてくるようで、小さな温もりを微かに感じてしまいます。デルフトのタイルと較べると1/4スケールの小品ですが、情味があって可愛らしいのに、剥落した壁画のような古格を愉しむことも出来る一枚かと思います。

西洋のタイル ( ポルトガル 19世紀頃 ) 6.9 × 6.9 cm / 23,000円

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企画展 5人のコレクション展 vol.1

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有名無名に関わらず、個人のコレクション品を展示する機会を設けたいと日頃より温めていた企画展をこの度開催させて頂くこととなりました。味わい深い鉄の道具、民藝、世界各地の民族のもの、西洋のもの、本格骨董まで、5人の個人蒐集家の集めた珍しいものを店内にて展示販売致します。

N氏 鉄と民藝
H氏 酒器
A氏 東南アジア王朝美術 / 安南古陶
M氏 西洋 / 民族もの
J氏 柿右衛門

*その他、上記以外のものも複数並びます。

企画展 5人のコレクション展 vol.1
会期 : 10/7(土)~10/15(日)
(会期中は全日営業いたします。)
時間 : 12:00 – 19:00
会場 : 南方美術店

順次、商品と併せて出展者のご紹介もさせていただきます。

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ウィンザーチェア

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西洋の家具のなかでもウィンザーチェアは好きで、形が装飾的でないものがより好ましいと思います。特に20世紀に入ってしまうと、余り作りのよいものがない印象です。背面(背もたれ)がスティック状になっていることから「スティックバックチェア」と呼びますが、轆轤で木を円く削ってから手作業で一本一本の先端を細くする作業など、手間のかかったものでもあります。手触りを確かめたり、腰かけてみたりしていると、それが古い習慣であるかのように馴染んで感じられて、どのような空間にも調和するのが魅力です。

後脚に一箇所、1cm程度の擦り傷が見られます。メンテナンスがされており、ぐらつきもなく、好い状態を保っています。

ウィンザーチェア( 英国 19世紀 )座面の幅 41 cm – 座面の高さ 43.5 cm – 背面の高さ 87.8 cm / 売約済み

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スリップウェア大皿 ( 深鉢 )

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催事を終えると、木や鉄や石の道具のようなものはひと通りなくなってしまって陶器屋さんになる。古い硝子のものが少し残って、何とか陶器一辺倒にならずに済んだことにはほっとしていますが、また好い物を蒐めなければならないということもこれからの愉しみでもあります。

スリップウェアに関して知っている事はあまり多くはないのですが、アメリカに渡った移民が“レッドウェア”なる軟陶を作っていて、石炭オーブンの中でパイを焼くなど、今にも砕けてしまいそうで、形として残っていることが不思議に思われます。小品好みで、大きな物を扱うことは少ないのですが、赤褐色の古色や、煤で黒くなった縁、使い込まれて縁にできた古い欠けなどもバランスがよく、大胆で、しっかりと飾って様になるものはなかなかないように思います。

表側は目立ちませんが、焼成時の縁の欠けから通ったヒビを補修した痕、底部にも同様の補修が見られます。

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スリップウェア大皿 深鉢 ( アメリカ 19世紀 )外径 33.8 cm – 高さ 6.8 cm / 売約済み

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春の鎌倉古美術展

明日より二日間、春の鎌倉古美術展に参加します。

http://buddhismart.ec-net.jp/2017-kamakura-haru.html

一階のフランク・ロイド・ライト風に建築された洋間と、二階の畳敷きの部屋とがあって、鎌倉の奥まった土地で、長閑な時間を感じられる避暑地のようなところに会場はあります。混雑もありませんので、皆くつろいでいます。古美術の話ばかりでなく、雑談などできるのがこの催事のよいところで、無用な線引きは存在しません。玄関にはウェルカムシャンパンなども用意されている和みようです。鎌倉観光がてら、お立寄り下さい。

春の鎌倉古美術展
会場 : 西御門サローネ( 旧里見弴邸 )
会期 : 2017年5月6日(土)- 5月7日(日)11時 – 17時30分

http://www.nishimikado-salone.jp/index.html

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floorguide

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堅手茶碗

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暖かい日が続くので読書をして過ごしていたら、小春も過ぎていよいよ夏だねなどという会話を聞く。暦の上では10月を小春というのだそうで、随分気の早い春だなと思うのですが、小夏はいつかしらと思って調べてみますと6月下旬から7月初旬とまさに小夏なので、日本語というのはつくづく難しいものだと思います。

高科書店というところから出版されているカフカの自選小品集は、活字の大きさ、用紙、版組みまで丁寧に整えられていて好きなものです。灰色表紙の一巻と、それに青や緑を少し加えたような色表紙の二冊を合わせた三冊が並びますと一層綺麗です。ヨーロッパの映画に色の付いた紙袋を風船代わりに遊んでいる子供たちを映した映画がありましたが、そんな空気の一端が感じられるように思います。

白磁と堅手の区別はなかなか曖昧な気がしていて、どこからを堅手と区別したものかまだ正直判らない気もしています。人気を博すものではないとしても、これくらい魅力的なものはないのではないかという思いがあって、素っ気ないなどと評されたら口も聞かないような入れ込みようです。実際に手にして頂けなくては魅力が伝わるとも思えないのですが、また、堅手としてはやや値の張るものとも思いますが、長く大切にしていただける良碗かと思います。

合箱が付属します。

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堅手茶碗 ( 李朝時代 )外径 15.2 cm – 高さ 7.5 cm / 売約済み

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青銅の分銅

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阿片の重さを量るために使われたオピウムウェイトと呼ばれる分銅です。鳥型は割合ありますが、これだけ出来の良い獅子の形のものは初めてです。近年は入手も難しくなりました。鉄ではなく、青銅を使った優れもので、雄勁な佇まいが目を惹きます。

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青銅の分銅 ( 18世紀 ) 幅 3.2 cm – 高さ 4.9 cm / 売約済み

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