織部面取筒器

g16-3

何年蒐集していても未だ見た事のない形をしたものが在るもので、実際手にすると首を傾げて少時考え込んでしまうような珍しいものです。

織部の茶陶で新風を打ち立てようと様々に意匠を凝らした実験作の1つのようでもあり、実際発掘の手ですから、失敗と思った物を放棄したものが掘り起こされて、今になって物事に抜け目のない者の心を困らせているに過ぎないのかもしれません。

香炉に似たつくりのものがありますが、向付けよりも小さな姿で、見込にまで施釉がされており、糸切りの高台の中央部は指で押して底上げをしたと思われる窪みがあり、湯が冷めにくいよう工夫を凝らした茶陶としての試みを感じさせる作りのように思えます。

美濃のつくりを感じさせる美しい釉調が見所です。

一晩で水がじわりと染み出ましたので、水を入れる場合は落しをご使用下さい。

織部面取筒器(桃山時代周辺)外径 5.5 cm – 高さ 7 cm / 売約済み